2018-11-04

01「運動会」

秋の運動会で育った私ですが
小学校運動会5年目、 5月の開催にもすっかり慣れて。


11歳でもまだ運動会の一番の楽しみはお母さんのお弁当、だそう。

はにかんで教えてくれた姿に胸がじんわり温まります。

春の食材でお重いっぱいに作る楽しみをすっかり覚え、みんなの好みと並ぶ食材を頭の中で照らし合わせてあれこれ思い巡らす時間から幸せで。


唯一こだわりと言えば、普段通りのおかずにすること。

食べ慣れた「わが家の味」なら、きっと安らぐはずだから。

まだまだ小さな体で懸命に向かう2年生次女、
お昼に家族のもとへ来た途端緊張が緩んだのが手に取るように伝わって。

暑い中見守る弟ふたりには冷えた果物が嬉しかったよう。


親子一緒に食べない学校も増えている。
事情は複数あり否めないこともある。
それでなくても祖父母まで一緒に
はためく旗の下お弁当を食べる機会などそう何回もないし、いつか終わりが来る。

お弁当作りを負担に思うかたもいて然るべきで、
私もおんぶ紐で家事を平行しながら朝を乗り切り駆け足で学校へ向かうのは楽ではない。

ただ私がこうして公の場でエッセイを綴る機会を戴き
どなたかに何か伝えることができるとしたら。

ふだんのおかずでいい。
1段は全部果物だっていい。
もしかしたら買ったものでも良いかもしれない。


お母さんのお弁当を世界一と思ってくれて
楽しみで仕方ないとわくわくする背中に、
少々の無理をしてでも応えられる幸せは人生でそうはない。

思い出を色濃く残すのは自分自身、
蓋をあけた瞬間のこどもたちの笑顔が生涯自分を支えるように私は思う。

秋に運動会を迎えるご家庭や、来年度以降、詰めかただけでもお役に立てれば嬉しいです。

 


家時間好き4児の母。台所育児エッセイ「暮らしに恋して」を執筆。子育てのゴールは親がいなくても生き抜く力を育むこと=自炊という信念。仕事は暮らし関連全般で多岐に渡るが一応料理家、「和食育こころ」主宰。誰でも簡単に作り置きできるおやつの著書もある。心地よく巡る暮らしの工夫をインスタグラムで毎日更新中。

インスタグラム 暮らしに恋して

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